あれは、週末の朝でした。いつものように洗濯機を回し始めたんですが、脱水になった途端、「ガタガタガタン!」と、今まで聞いたことのないような大きな音と激しい揺れが始まったんです。最初は地震かと思って飛び起きたほどです。我が家の洗濯機は買ってまだ数年。こんなに揺れるなんて、一体何事かと思いました。 慌てて洗濯機のそばに行ってみると、まるで洗濯機自体が踊っているかのよう。このままでは床が壊れるんじゃないかと心配になるほどです。一旦電源を切り、中を覗いてみました。洗濯物は、大きめのバスタオルと少量の衣類。確かに、バスタオルが片方に寄っているような気がしました。 「これか!」と、直感的に洗濯物の偏りを疑いました。一旦洗濯物を取り出し、もう一度均等になるように入れ直します。そして、恐る恐るもう一度脱水をスタート。すると、さっきよりはマシになったものの、やはりガタガタと揺れが止まりません。「おかしい…」 次に思い出したのは、以前テレビで見た「輸送用ボルト」の話です。我が家の洗濯機はドラム式。もしや、設置の時にボルトを外し忘れたのか?と、背面を確認しました。すると、案の定、しっかりと4本のボルトが取り付けられたままになっていたんです。「なんてこった!」と自分に呆れました。すぐに工具を持ってきて、取扱説明書に書いてある通りにボルトを外しました。かなり固かったですが、何とか全てのボルトを外し終え、再び脱水をスタート。 今度はどうだろう…と、耳を澄ませて見守ります。すると、先ほどまでの激しい揺れと異常な音は嘘のように消え去り、かすかにモーター音が聞こえるだけ。普段通りの静かな脱水運転に戻っていたんです。「やったー!」と、心の中でガッツポーズをしました。 この一件で、私は洗濯機の設置がいかに重要かを痛感しました。そして、取扱説明書はちゃんと読むべきだと猛省しましたね。もし、同じように洗濯機が異常に揺れて困っている方がいたら、まずは輸送用ボルトが外れているか確認してみてください。意外と単純な原因で、大きなトラブルになっていることが多いですから。